チャーリー・パーカーの「A Studio Chronicle 1940-1948」というCDセットを買った。
ででん!5枚組。これでAmazonで¥3,374。安い。
晩年のヴァーヴ盤を除くほとんどの録音が時系列で収録されているということである。
残念ながらジャケットは時系列ではない。
ディスクBとCに至っては同じ写真で背景(?)にマイルス・デイビスが加わっているかどうかだけの違いだ。
1枚目はジェイ・マクシャンのビッグバンドでの演奏が中心、2枚目でも歌伴が多くて昔はそんなことやってたのねという感じだが、ソロを取った時にははっきりチャーリー・パーカー以外の何者でもないプレイが聴ける。全体のサウンドがいわゆるバードらしくなるのは2枚目の「ディジー・ガレスピー・セクステット」から。しかしその後もしばらくスウィングスタイルのバンドやコンボでの演奏が続く。
余談だがこの時代のシンガー達はみな言葉を非常に明確に発音していてとてもよく聞き取れる。そういえば日本の歌手も昔はそうだったな。
こうして年代順に聴いていくと、一見宇宙から突然降臨したように見えるチャーリー・パーカーのビバップもそれなりに熟成の過程を経て生み出されていることがわかる。そのスピードがとてつもなく速いのだが。あと「ディジーとバードが始めた」ビバップだが、今に残る録音という意味ではパーカーの全盛期を支えたトランペット奏者は主にマイルスである。
このCDセットはデジタル・リマスタリングが施されていて、音源によっては非常にノイズの少ないクリアな音質で聴ける。この時代の音があまりにクリアなので逆に違和感を感じるくらいだ(笑)。まあ音がきれいなのは結構な話である。
むかしは「パーカーならサヴォイ盤とダイアル盤を聴け!」とか言われていましたね(たぶん)。両方とも入っているのかな。
返信削除両方入ってます。
返信削除「チャーリー・パーカー・オン・サヴォイ」は持っていたのですが「~オン・ダイアル」を持っていなかったので買おうと思って検索したらこれが出てきたのでポチりました。
このCDはマスターテイクのみですのでオルタネイト・テイクはありません。調子を崩した晩年の七転八倒録り直しシリーズは聴いていて辛くなるのでコンプリートでなくてもいいと思うのですが(笑)、この頃は甲乙付けがたい没テイクがあったりします。ただこの人は好調時は一発録りで済ましていることが多いんですね。